2018/05/30

時間が味方

ポスト @ 21:53:58 | 研究活動

 2019年3月出版予定の本には、Word stress, pitch accent and word order typology with special reference to Altaic という論文を載せてもらうことになっています。アルタイ諸語の強勢・ピッチアクセントを主要部後置語順との関係から再考することを提案しています。2013年頃から、たくさんの文献を調べ、2014年のライデン大学でのワークショップで発表して、論文の形にして、査読者のコメントに従って、また調べて書き直して。だから、もう5年はかかってますね。
 村上春樹さんの『職業としての小説家』には、「時間を味方に付ける」という章があって、精一杯時間をかけて書いた、という実感こそが大切なのだ、と述べておられます。励まされますね。その点で、この論文は、僕にとっては大切なものです。初めて言語学者(linguist)に、音韻論学者(phonologist)になれたような気がします。