2009/06/30

憧れの三四郎

ポスト @ 23:00:03 | 読書

 今日も補講。もともと講義に弱いので、体に応えます。急に夏目漱石の『三四郎』を読み返したくなりました。僕の好きなのは、田舎から大学に入った三四郎が講義開始日に行くと誰もいなくて、事務の人にいつから始まるかと聞くと、今日からだと。講義がどの部屋もないようですが、と言うと、それは先生がいないからだ、と。そう聞いて、なるほど、と思う下りです。そして約十日ばかりたってから、ようやく講義が始まるのでした。この後の図書館の描写も、自由で深い、大学と学問の雰囲気をよく伝えていて、読むたびに心がすうっとします。大学ってこういうところじゃなかったのかしら。本に積もる尊い塵を静かに思い浮かべます。